ユニック車を知るための豆知識8つ!クレーン付きの車5種も紹介



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ユニック車って聞いたことはあるけれど、実際にどんな車なのかよくわからない。そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか。

建設現場や物流の現場で活躍するユニック車は、実はとても身近な存在です。でも、その仕組みや種類について詳しく知る機会はなかなかありませんよね。

今回は、ユニック車の基本的な知識から、クレーン付きの車の種類まで、現場で働く方にとって役立つ情報をお伝えします。これを読めば、ユニック車についてもっと詳しくなれるはずです。

そもそもユニック車って何?トラックとの違いを分かりやすく

ユニック車について語る前に、まずは基本的なことから確認していきましょう。普通のトラックとは何が違うのか、なぜ「ユニック」と呼ばれるのか。そんな疑問にお答えします。

ユニック車の正式名称は「車両積載形トラッククレーン」

ユニック車の正式な名前は「車両積載形トラッククレーン」といいます。長い名前ですが、これを聞けばどんな車なのかがよくわかりますね。

トラックの荷台にクレーンが取り付けられた車のことを指します。荷物を運ぶだけでなく、その場で荷物を吊り上げたり、移動させたりできる便利な車です。

建設現場では欠かせない存在で、重い資材を運んで、そのまま必要な場所に設置することができます。

普通のトラックとの決定的な違い

普通のトラックとユニック車の一番の違いは、クレーンが付いているかどうかです。でも、それだけではありません。

ユニック車は荷物を積むスペースが少し狭くなっています。なぜなら、クレーンを設置するためのスペースが必要だからです。

また、車体の重量も普通のトラックより重くなります。クレーンの重さに加えて、作業時の安定性を保つための構造が必要だからです。

なぜ「ユニック」と呼ばれるようになったのか

実は「ユニック」というのは、古河ユニック株式会社の商品名なんです。でも、あまりにも有名になったため、車両積載形トラッククレーン全般を「ユニック車」と呼ぶようになりました。

これは「ホッチキス」や「セロテープ」と同じような現象ですね。商品名が一般名詞として使われるようになったのです。

現在では、どのメーカーの車両積載形トラッククレーンでも「ユニック車」と呼ばれることが多くなっています。

【豆知識1】ユニック車とクレーン車は実は別物だった

多くの人が混同しがちなのが、ユニック車とクレーン車の違いです。実は、この2つは全く別の車なんです。その違いを詳しく見ていきましょう。

クレーン車は運転席が2つある

クレーン車の最大の特徴は、運転席が2つあることです。1つは普通のトラックと同じように道路を走るための運転席。もう1つは、クレーン操作専用の運転席です。

クレーン操作用の運転席は、クレーンの動きをしっかりと確認できる位置に設置されています。作業中は、この専用の運転席に座ってクレーンを操作します。

大型の建設現場でよく見かける、とても大きなクレーンが付いた車がこのタイプです。

ユニック車は1つの運転席で全てを操作

一方、ユニック車は運転席が1つだけです。道路を走るのも、クレーンを操作するのも、同じ運転席から行います。

ただし、クレーン操作は車外に出て、リモコンや操作盤を使って行うことが多いです。運転席からクレーンを操作することもできますが、安全性を考えて車外で操作するのが一般的です。

この違いにより、ユニック車の方がコンパクトで、狭い現場でも活躍できます。

作業現場での使い分けパターン

クレーン車は重い物を高く吊り上げる作業に向いています。ビルの建設現場や大型の工事現場で活躍します。

ユニック車は、比較的軽い物を短時間で効率よく移動させる作業に適しています。配送業務や小規模な建設現場で重宝されています。

どちらを選ぶかは、作業内容と現場の条件によって決まります。

【豆知識2】ユニック車の種類は大きく3つ|それぞれの得意分野

ユニック車にはいくつかの種類があります。それぞれに特徴があり、使う場面も違います。主な3つのタイプについて詳しく見ていきましょう。

キャブバック型|最も一般的で汎用性が高い

キャブバック型は、運転席の後ろにクレーンが取り付けられているタイプです。ユニック車の中では最も一般的な形です。

荷台のスペースを比較的広く確保できるため、荷物をたくさん積むことができます。クレーンも使いやすい位置にあるため、作業効率が良いのが特徴です。

配送業務から建設現場まで、幅広い用途で使われています。初めてユニック車を導入する場合は、このタイプを選ぶことが多いです。

ハイアウトリガー型|重いものを安全に運ぶプロ仕様

ハイアウトリガー型は、アウトリガーが高い位置に設置されているタイプです。アウトリガーというのは、作業時に車体を安定させるための支えのことです。

このタイプは、重い荷物を吊り上げる際により安定した作業ができます。アウトリガーが高い位置にあることで、より広い範囲で車体を支えることができるからです。

建設現場や工場での重量物の移動作業によく使われています。

荷台内架装型|狭い場所での作業に特化

荷台内架装型は、クレーンが荷台の内側に設置されているタイプです。クレーンが荷台からはみ出さないため、全体的にコンパクトな設計になっています。

狭い道路や住宅地での作業に適しています。クレーンが荷台内に収まっているため、移動時の制約が少ないのが利点です。

都市部での配送業務や、住宅地での小規模な工事によく使われています。

【豆知識3】サイズ別の吊り上げ能力|何トンまで持ち上げられる?

ユニック車の能力を知る上で重要なのが、どのくらいの重さまで吊り上げられるかということです。車のサイズによって、その能力は大きく変わります。

2tユニック車の実力

2tユニック車は、車両総重量が5t未満の小型のユニック車です。吊り上げ能力は約2.2tから2.6t程度です。

コンパクトなサイズなので、狭い現場でも活躍できます。住宅地での配送や小規模な建設作業によく使われています。

燃費も比較的良く、維持費を抑えられるのも魅力の一つです。

4tユニック車が現場で人気の理由

4tユニック車は、最もバランスの取れたサイズとして人気があります。吊り上げ能力は約2.6tから2.9t程度です。

荷台の広さと吊り上げ能力のバランスが良く、多くの現場で使いやすいサイズです。中型免許で運転できるのも人気の理由の一つです。

建設現場から配送業務まで、幅広い用途で活躍しています。

10tユニック車でも意外と吊り上げ能力は変わらない

10tユニック車は大型のユニック車ですが、吊り上げ能力は4tユニック車とそれほど変わりません。約2.6tから2.9t程度です。

では何が違うのかというと、荷台の広さと積載能力です。大きな荷物をたくさん積むことができます。

長距離の配送や大量の資材を運ぶ作業に適しています。

【豆知識4】クレーン付きの車5種|それぞれの特徴と使い分け

クレーンが付いた車は、ユニック車だけではありません。用途に応じて様々な種類があります。それぞれの特徴を理解して、適切な車を選ぶことが大切です。

1. トラッククレーン|建設現場の主力選手

トラッククレーンは、通常のトラックにクレーンを取り付けたタイプです。主に市街地や舗装道路上での作業に利用されます。

運転席が2つあるのが特徴で、1つは移動用、もう1つはクレーン操作用です。大型の建設現場でよく見かける車です。

都市部での建築作業やインフラ工事で活躍しています。高い吊り上げ能力を持っているため、重い資材の移動に適しています。

2. ラフテレーンクレーン|どんな地面でも走れる万能型

ラフテレーンクレーンは、不整地でも走行できるクレーン車です。4輪駆動で、悪路でも安定した走行ができます。

舗装されていない建設現場や山間部での作業に適しています。タイヤが大きく、地面の状況に左右されにくいのが特徴です。

大規模な土木工事や山間部での作業によく使われています。

3. クローラークレーン|安定性抜群だけど公道は走れない

クローラークレーンは、キャタピラ(無限軌道)で移動するクレーンです。非常に安定性が高く、重い物を安全に吊り上げることができます。

ただし、公道を自走することはできません。現場まではトレーラーで運搬する必要があります。

大型の建設現場や工場での重量物の移動作業に使われています。

4. ホイールクレーン|狭い現場での小回りが得意

ホイールクレーンは、小回りが利くコンパクトなクレーン車です。狭い現場でも機動力を発揮します。

都市部の狭い建設現場や、屋内での作業に適しています。操作も比較的簡単で、短時間の作業に向いています。

住宅地での小規模な工事や、工場内での機械の移動によく使われています。

5. 車両積載形トラッククレーン(ユニック車)|運搬と作業を一台で

ユニック車は、運搬とクレーン作業を一台でこなせる便利な車です。荷物を運んで、その場で吊り上げ作業ができます。

効率的な作業ができるため、配送業務や中小規模の建設現場で重宝されています。

一台で複数の役割を果たせるため、コストパフォーマンスに優れています。

【豆知識5】ユニック車を運転するのに必要な免許・資格

ユニック車を運転するには、普通の運転免許だけでは足りません。クレーンを操作するための特別な資格が必要です。どんな資格が必要なのか、詳しく見ていきましょう。

公道を走るための運転免許

まず、ユニック車を公道で運転するためには、車両のサイズに応じた運転免許が必要です。

2tユニック車なら普通免許で運転できます。4tユニック車なら中型免許、10tユニック車なら大型免許が必要です。

車両総重量によって必要な免許が変わるので、事前に確認しておくことが大切です。

クレーン操作に必要な技能講習

クレーンを操作するためには、吊り上げ能力に応じた資格が必要です。

吊り上げ能力が1t以上5t未満のクレーンを操作する場合は、「小型移動式クレーン運転技能講習」の修了が必要です。

吊り上げ能力が5t以上のクレーンを操作する場合は、「移動式クレーン運転士免許」が必要になります。

玉掛け作業技能講習も忘れずに

クレーンで荷物を吊り上げる際には、荷物にワイヤーロープやチェーンを掛ける「玉掛け作業」が必要です。

この作業を行うためには、「玉掛け技能講習」を修了する必要があります。クレーンの操作資格と合わせて取得しておくことが大切です。

安全な作業のためには、これらの資格をしっかりと取得することが重要です。

【豆知識6】アウトリガーの役割|なぜ足を出すのか

ユニック車で作業する際に必ず使うのがアウトリガーです。車体から腕のように張り出す装置ですが、なぜ必要なのでしょうか。その重要な役割について説明します。

車体を安定させる重要な仕組み

アウトリガーの最も重要な役割は、クレーン作業時に車体を安定させることです。

重い荷物を吊り上げると、車体に大きな力がかかります。アウトリガーがないと、車体が傾いたり、最悪の場合は転倒してしまう危険があります。

アウトリガーを地面に接地させることで、車体を4点または6点で支え、安定した作業ができるようになります。

アウトリガーの種類と特徴

アウトリガーには主に3つの種類があります。

最も一般的なのは、車体の左右に張り出すタイプです。コンパクトで使いやすく、多くのユニック車に採用されています。

より安定性を求める場合は、前後にも張り出すタイプが使われます。4点で支えるため、より重い荷物を安全に扱えます。

特殊な用途では、より多くの支点を持つタイプもあります。

設置時の注意点

アウトリガーを設置する際は、地面の状態をよく確認することが大切です。

軟弱な地盤では、アウトリガーが沈み込んでしまう可能性があります。必要に応じて、敷板を使って接地面積を広げることが重要です。

また、アウトリガーを均等に張り出し、バランスよく荷重をかけることも大切です。

【豆知識7】ユニック車を選ぶ時のチェックポイント

ユニック車を購入や レンタルする際は、どんなことに注意すればよいのでしょうか。失敗しないための重要なポイントをお伝えします。

作業内容に合った吊り上げ能力を選ぶ

まず最初に確認すべきは、どのくらいの重さの荷物を扱うかということです。

日常的に扱う荷物の重量を把握し、それに対応できる吊り上げ能力を持つユニック車を選びましょう。余裕を持った能力を選ぶことが安全につながります。

また、将来的に扱う荷物が重くなる可能性も考慮に入れておくことが大切です。

現場の広さとクレーンの旋回半径

クレーンが旋回する際に必要なスペースも重要な要素です。

狭い現場では、旋回半径の小さいクレーンが適しています。逆に、広い現場では旋回半径が大きくても問題ありません。

作業する現場の条件をよく確認し、それに適したクレーンを選ぶことが大切です。

メンテナンスのしやすさも重要

ユニック車は精密な機械です。定期的なメンテナンスが欠かせません。

メンテナンスが容易で、部品の調達もしやすいメーカーの車を選ぶことが、長期的な運用コストを抑えることにつながります。

アフターサービスの充実度も確認しておきましょう。

【豆知識8】ユニック車の安全な操作方法

ユニック車は便利な車ですが、重い荷物を扱うため、安全な操作が何より大切です。事故を防ぐための基本的な操作方法をお伝えします。

作業前の点検項目

作業を始める前に、必ず点検を行いましょう。

まず、作業現場の地盤の状態を確認します。軟弱な地盤では、アウトリガーが沈み込む可能性があります。

次に、周辺の障害物や電線の位置を確認します。クレーンが接触しないよう、十分な距離を確保することが大切です。

車両の各部に異常がないかも確認しましょう。

操作時の基本的な注意点

クレーンを操作する際は、ゆっくりと慎重に行うことが基本です。

急激な操作は車体のバランスを崩し、事故の原因となります。荷物は必ず垂直に吊り上げ、斜めに吊ることは避けましょう。

作業範囲内に人がいないことを常に確認し、必要に応じて合図者を配置することも大切です。

事故を防ぐための心構え

安全な作業のためには、正しい知識と技術を身につけることが不可欠です。

定期的に安全講習を受け、最新の安全基準を学ぶことが大切です。また、疲労時や体調不良時の作業は避けましょう。

「安全第一」の心構えを常に持ち、無理な作業は行わないことが重要です。

まとめ|ユニック車は現場作業の頼れる相棒

今回の記事では、ユニック車について知っておきたい豆知識を8つお伝えしました。以下に要点をまとめます。

  • ユニック車は正式には「車両積載形トラッククレーン」という名前で、運搬とクレーン作業を一台でこなせる便利な車
  • クレーン車とは運転席の数が違い、ユニック車は1つの運転席で全ての操作を行う
  • キャブバック型、ハイアウトリガー型、荷台内架装型の3つの主要なタイプがある
  • サイズが大きくなっても吊り上げ能力はそれほど変わらず、荷台の広さと積載能力が主な違い
  • クレーン付きの車には5種類あり、それぞれ異なる特徴と用途を持つ
  • 運転には車両サイズに応じた運転免許と、クレーン操作のための技能講習修了が必要
  • アウトリガーは車体を安定させる重要な装置で、安全な作業に欠かせない
  • 選ぶ際は作業内容、現場の条件、メンテナンス性を総合的に考慮することが大切

ユニック車は現場作業において非常に頼りになる相棒です。正しい知識を身につけて、安全に効率よく活用していきましょう。

これらの知識を参考に、あなたの現場に最適なユニック車を見つけてください。安全で効率的な作業のために、ぜひ役立ててくださいね。



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