赤帽はやめたほうがいいと言われる理由は?仕事の現実と注意点を解説



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赤帽はやめたほうがいいという話を聞いたことがある人も多いでしょう。軽貨物運送業として独立できる魅力的な仕事に見える一方で、実際に働いている人からは厳しい現実も聞こえてきます。

赤帽で働くことを検討している人にとって、メリットだけでなくデメリットも知っておくことは重要です。収入の不安定さや初期費用の高さ、体力的な負担など、事前に理解しておくべき点がたくさんあります。

この記事では、赤帽はやめたほうがいいと言われる具体的な理由から、実際の収入や働き方の現実まで詳しく解説します。これから赤帽で働こうと考えている人が、後悔しない選択をするための参考にしてください。

赤帽はやめたほうがいいと言われる5つの理由

赤帽での働き方には、多くの人が想像する以上に厳しい現実があります。実際に働いている人や業界関係者から「やめたほうがいい」と言われる理由を詳しく見ていきましょう。

1. 収入が不安定で生活が厳しくなる可能性

赤帽の最も大きな問題は、収入の不安定さです。完全歩合制のため、仕事がなければ収入はゼロになってしまいます。

繁忙期と閑散期の差が激しく、引越しシーズンの3月から4月は忙しくても、夏場や年末年始は仕事が極端に少なくなることがあります。今月50万円稼げたからといって、来月も同じように稼げる保証はありません。

固定給に慣れている人にとって、この収入の波は大きなストレスになります。家族がいる場合は特に、安定した生活費を確保することが難しくなる可能性があります。

2. 初期費用が高く開業リスクが大きい

赤帽で働くためには、まとまった初期費用が必要です。組合加入費として約27万5千円、車両購入費として130万円程度、その他の費用を含めると総額170万円前後の資金が必要になります。

これだけの投資をしても、すぐに元が取れるわけではありません。開業から数か月は収入が安定せず、生活費も別途確保しておく必要があります。

貯金が少ない状態で始めると、初期費用の回収に時間がかかり、経済的に追い込まれる可能性があります。

3. 最初は仕事が取りにくく営業スキルが必要

赤帽に加入したからといって、すぐに十分な仕事がもらえるわけではありません。組合から仕事を紹介してもらえる仕組みはありますが、継続的に稼ぐためには自分で顧客を開拓する必要があります。

営業経験がない人にとって、新規顧客の獲得は想像以上に困難です。地域の企業や個人宅を回って営業活動をしたり、リピーターを増やすための接客スキルも求められます。

運転や荷物の運搬だけでなく、営業マンとしての能力も必要になることを理解しておかなければなりません。

4. 体力的な負担が想像以上にきつい

赤帽の仕事は、重い荷物の運搬や長時間の運転が中心になります。冷蔵庫や洗濯機などの家電製品、家具類を一人で運ぶことも多く、体力的な負担は相当なものです。

年齢を重ねるにつれて、この体力的な負担は増していきます。現在の赤帽事業者の平均年齢は65歳を超えており、多くが年金受給者という現実があります。

若いうちは問題なくても、将来的に体力の衰えによって仕事を続けられなくなるリスクも考えておく必要があります。

5. すべて自己責任で精神的プレッシャーが重い

個人事業主として働く赤帽は、すべての責任を自分で負わなければなりません。荷物の破損や配送ミス、交通事故などが起きた場合、その対応や賠償も自分で行う必要があります。

会社員のように上司や会社がサポートしてくれるわけではなく、トラブルが発生した際の精神的プレッシャーは相当なものです。

また、体調が悪くても休めば収入が減るため、無理をして働き続けることになりがちです。このような状況が続くと、心身ともに疲弊してしまう可能性があります。

赤帽ドライバーの現実的な収入と手取り額

赤帽で働く際に最も気になるのが、実際にどれくらい稼げるのかという点です。公表されている数字と現実の収入には差があることも多いため、詳しく見ていきましょう。

月収の目安と年収の実態

赤帽の公式サイトでは、1日2〜3件の配送を月25日行った場合の月収を45〜70万円としています。これを年収に換算すると540〜840万円程度になります。

しかし、これは理想的な条件での計算です。実際の平均年収は350〜600万円程度とされており、地域や個人の営業力によって大きく差が出ます。

大都市圏では月収40〜50万円を目指せる一方で、地方では月収30〜40万円程度が現実的な水準です。

経費を差し引いた実際の手取り

赤帽の収入から差し引かれる経費は想像以上に多くあります。組合に支払う手数料が収入の10〜15%、月々の組合費が約1万3千円、さらに車両の維持費やガソリン代、保険料なども必要です。

月収40万円の場合、手数料で4〜6万円、組合費で1万3千円、その他の経費で5〜10万円程度が差し引かれます。実際の手取りは25〜30万円程度になることも珍しくありません。

税金や社会保険料も自分で支払う必要があるため、最終的な手取り額はさらに少なくなります。

繁忙期と閑散期の収入格差

赤帽の収入は季節によって大きく変動します。この収入格差を理解しておくことは、資金計画を立てる上で重要です。

引越しシーズンの稼ぎ時

3月から4月の引越しシーズンは、赤帽にとって最も忙しい時期です。この時期は1日の収入が2〜3万円になることもあり、月収60〜80万円を達成する人もいます。

ただし、この時期は体力的な負担も最大になるため、体調管理に十分注意する必要があります。

夏場や年末年始の仕事量

夏場や年末年始は仕事量が大幅に減少します。1日の収入が1万円を下回ることもあり、月収20万円以下になってしまう場合もあります。

この時期の収入減少を見越して、繁忙期に稼いだお金を計画的に貯蓄しておくことが重要です。

赤帽で働く前に知っておくべき初期費用

赤帽で働くためには、まとまった初期費用が必要です。具体的にどのような費用がかかるのか、詳しく見ていきましょう。

車両購入費用の詳細

赤帽で使用する車両は、専用の軽トラックを購入する必要があります。車両の選択肢と費用について説明します。

新車購入の場合

新車で赤帽車を購入する場合、150万円前後の費用がかかります。新車のメリットは故障のリスクが低く、メンテナンス費用を抑えられることです。

ただし、初期費用が高額になるため、資金に余裕がない場合は負担が大きくなります。

中古車購入の場合

中古車であれば80〜120万円程度で購入できます。初期費用を抑えられる一方で、故障のリスクや修理費用が高くなる可能性があります。

中古車を選ぶ際は、走行距離や整備状況をしっかりと確認することが重要です。

組合加入費と月々の組合費

赤帽に加入するためには、組合加入費として27万5千円、書類作成料として5万5千円、出資金として5万円が必要です。出資金は脱退時に返還されますが、その他の費用は戻ってきません。

月々の組合費は約1万3千円で、これには無線使用料や各種手数料が含まれています。

保険料や維持費の負担額

車両の任意保険料は年間15〜25万円程度、貨物保険料も別途必要です。車検費用や定期点検費用、タイヤ交換費用なども年間10〜20万円程度かかります。

ガソリン代は月3〜5万円程度が目安ですが、仕事量や走行距離によって変動します。

その他の開業に必要な費用

制服や作業用品、携帯電話やナビゲーションシステムなどの購入費用も必要です。これらの費用は10〜20万円程度を見込んでおきましょう。

開業から収入が安定するまでの生活費も確保しておく必要があります。最低でも3〜6か月分の生活費を用意しておくことをおすすめします。

赤帽の仕事内容と1日の流れ

赤帽の具体的な仕事内容を理解することで、自分に向いているかどうかを判断できます。実際の業務内容と1日の流れを詳しく見ていきましょう。

配送業務の種類と特徴

赤帽の配送業務は大きく分けて2つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。

チャーター便の仕事

チャーター便は、お客様の荷物を指定された場所から目的地まで直接運ぶ仕事です。引越しや緊急配送などが主な内容で、1件あたりの単価が高いのが特徴です。

ただし、仕事の予約が不規則で、前日まで翌日の予定がわからないことも多くあります。

ルート配送の仕事

企業との契約によって、決まったルートを定期的に配送する仕事です。収入が安定しやすい一方で、単価は比較的低めになります。

長期契約を結べれば安定した収入源になりますが、契約獲得には営業力が必要です。

引越し作業の実際

赤帽の引越し作業は、主に単身者向けの小規模な引越しが中心です。冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの家電製品や家具を運搬します。

作業は基本的に一人で行うため、重い荷物を持ち上げる体力と、効率的に積み込むスキルが必要です。お客様との接客も重要な要素になります。

軽作業や付帯サービス

荷物の運搬だけでなく、梱包作業や家具の組み立て、設置作業なども行います。これらの付帯サービスは追加料金を得られる機会でもあります。

ただし、作業に時間がかかりすぎると、1日の配送件数が減ってしまうため、効率性も重要です。

実際の労働時間と休日の取り方

赤帽の労働時間は不規則で、早朝から夜遅くまで働くことも珍しくありません。引越しシーズンは特に忙しく、1日12時間以上働くこともあります。

休日は自分で決められますが、仕事を断れば収入が減るため、体調管理と収入のバランスを取ることが重要です。

赤帽をやめたほうがいい人の特徴7つ

赤帽での働き方は、すべての人に向いているわけではありません。以下のような特徴がある人は、赤帽以外の選択肢を検討したほうがよいでしょう。

1. 安定した収入を求める人

毎月決まった給料をもらいたい人には、赤帽は向いていません。完全歩合制のため、収入の変動が激しく、将来の収入を予測することが困難です。

住宅ローンや教育費など、固定的な支出がある人は特に注意が必要です。

2. 営業や人付き合いが苦手な人

赤帽で成功するためには、営業力と人間関係構築スキルが不可欠です。新規顧客の開拓や既存顧客との関係維持ができない人は、継続的な収入を得ることが困難です。

お客様との接客も重要な要素のため、コミュニケーションが苦手な人には厳しい仕事です。

3. 体力に自信がない人

重い荷物の運搬や長時間の運転は、相当な体力を必要とします。腰痛や膝の痛みがある人、体力に不安がある人は、仕事を続けることが困難になる可能性があります。

年齢を重ねるにつれて体力的な負担は増すため、長期的な視点で判断することが重要です。

4. 初期投資できる資金がない人

赤帽を始めるためには170万円前後の初期費用が必要です。この資金を借金で調達する場合、返済のプレッシャーが大きくなります。

十分な貯金がない状態で始めると、収入が安定するまでの期間を乗り切れない可能性があります。

5. 自己管理が苦手な人

個人事業主として働く赤帽は、すべてを自分で管理する必要があります。スケジュール管理、健康管理、資金管理ができない人は、事業を継続することが困難です。

会社員のように管理してくれる人がいないため、自律性が求められます。

6. 事務作業や確定申告が嫌いな人

個人事業主として、帳簿の記録や確定申告などの事務作業も自分で行う必要があります。これらの作業が苦手な人は、税理士に依頼する費用も考慮しなければなりません。

事務作業を怠ると、税務上の問題が発生する可能性もあります。

7. 組織で働くことを好む人

チームワークや組織の一員として働くことにやりがいを感じる人には、赤帽の個人事業主としての働き方は向いていません。

一人で作業することが多く、同僚との交流も限られるため、孤独感を感じる可能性があります。

赤帽で成功する人の共通点

一方で、赤帽で成功している人にはいくつかの共通点があります。これらの特徴を持つ人は、赤帽での働き方に向いている可能性があります。

営業力と人間関係構築スキル

成功している赤帽ドライバーは、優れた営業力を持っています。お客様のニーズを的確に把握し、満足度の高いサービスを提供することで、リピーターを増やしています。

地域の企業や個人との信頼関係を築き、口コミで新規顧客を獲得する能力も重要です。

体力と精神力の両方を持つ

肉体的にタフであることはもちろん、収入の変動や顧客からのプレッシャーに耐える精神力も必要です。困難な状況でも前向きに取り組める人が成功しています。

健康管理にも気を配り、長期的に働き続けられる体作りをしています。

計画的な資金管理ができる

繁忙期の収入を閑散期に備えて貯蓄したり、車両の買い替え資金を計画的に積み立てたりする能力が重要です。

経費の管理も徹底し、無駄な支出を削減することで利益を最大化しています。

地域密着型のサービス精神

地域の「便利屋さん」として、お客様の要望に柔軟に対応する姿勢が成功につながります。単なる運送業者ではなく、お客様の困りごとを解決するパートナーとして信頼を得ています。

地域のイベントや活動にも積極的に参加し、知名度を上げる努力をしています。

赤帽以外の軽貨物運送業との比較

赤帽以外にも軽貨物運送業で働く選択肢があります。それぞれの特徴を比較して、自分に最適な働き方を見つけましょう。

大手宅配会社の委託ドライバー

ヤマト運輸や佐川急便などの大手宅配会社の委託ドライバーは、比較的安定した仕事量を確保できます。1日の配送件数が決まっているため、収入の予測がしやすいのが特徴です。

ただし、単価が低く、配送エリアや時間の制約が厳しい場合があります。

フードデリバリーサービス

ウーバーイーツや出前館などのフードデリバリーサービスは、自分の都合に合わせて働けるのが魅力です。初期費用も比較的少なく、気軽に始められます。

しかし、天候に左右されやすく、単価も低いため、まとまった収入を得るには長時間働く必要があります。

ネットスーパーの配送業務

イオンや西友などのネットスーパーの配送業務は、決まったルートを回る仕事が多く、比較的安定しています。重い荷物を運ぶ機会も少なめです。

ただし、時間指定配送が多く、スケジュール管理が重要になります。

それぞれのメリット・デメリット

働き方メリットデメリット
赤帽高収入の可能性、自由度が高い収入不安定、初期費用高額
大手宅配委託仕事量安定、ノウハウ蓄積単価低い、制約多い
フードデリバリー自由度高い、初期費用少ない収入低い、天候に左右
ネットスーパー安定性あり、体力負担少ない時間制約、成長性限定

赤帽を始める前にチェックすべき準備事項

赤帽で働くことを決めた場合、事前にしっかりと準備をしておくことが成功の鍵になります。以下の項目を必ずチェックしましょう。

資金計画の立て方

初期費用170万円に加えて、収入が安定するまでの生活費を確保しておく必要があります。最低でも6か月分の生活費を用意しておきましょう。

月々の固定費(組合費、保険料、車両維持費など)も計算に入れて、資金計画を立てることが重要です。

家族の理解と協力体制

赤帽の仕事は不規則で、家族との時間が制限される可能性があります。事前に家族と十分に話し合い、理解と協力を得ておくことが大切です。

特に配偶者には、収入の不安定さや体力的な負担について説明し、サポートをお願いしておきましょう。

地域の需要調査方法

自分が働く予定の地域で、どの程度の需要があるかを調査しておきます。引越し業者の数や競合他社の状況、地域の人口動態などを確認しましょう。

地域の商工会議所や役所で情報収集したり、実際に働いている赤帽ドライバーに話を聞いたりすることも有効です。

競合他社の状況確認

同じ地域で働く赤帽ドライバーの数や、他の軽貨物運送業者の状況を把握しておきます。競争が激しい地域では、新規参入が困難な場合があります。

差別化できるサービスや営業戦略を考えておくことも重要です。

赤帽ドライバーの生の声と体験談

実際に赤帽で働いている人や、過去に働いていた人の体験談は、リアルな情報を得るために重要です。

成功している人の話

「頑張れば頑張るほど収入が増えるのが魅力です。サラリーマン時代のような組織的なストレスがなく、自分のペースで働けています。地域の人々と仲良くなれるのもやりがいの一つです」

成功している人は、営業力と体力の両方を兼ね備え、地域密着型のサービスを提供しています。

苦労している人の本音

「完全出来高制なので、体調が悪くても働かざるを得ません。個人で顧客を開拓するのは想像以上に大変で、営業活動に多くの時間を取られます。肉体労働なので体力的な負担も大きいです」

苦労している人は、営業力不足や体力的な限界を感じている場合が多いようです。

やめた人の理由と後悔

「収入が不安定で、家族を養うのが困難になりました。初期投資した170万円を回収できずに廃業することになり、大きな損失を被りました」

やめた人の多くは、収入の不安定さや初期投資の回収困難を理由に挙げています。

赤帽で失敗しないための対策

赤帽で働く際のリスクを最小限に抑えるための対策を紹介します。

開業前の準備を怠らない

十分な資金準備と市場調査を行い、無理のない事業計画を立てることが重要です。見切り発車で始めると、後で大きな問題になる可能性があります。

営業スキルの習得や体力作りも、開業前に取り組んでおきましょう。

複数の収入源を確保する

赤帽の仕事だけに依存せず、他の収入源も確保しておくことでリスクを分散できます。アルバイトや副業、投資などを組み合わせることを検討しましょう。

特に閑散期の収入減少に備えて、複数の収入源を持つことが重要です。

健康管理を最優先にする

体力勝負の仕事のため、健康管理は最優先事項です。定期的な健康診断や適度な運動、十分な休息を心がけましょう。

腰痛や膝の痛みなどの職業病を予防するため、正しい作業姿勢を身につけることも大切です。

同業者とのネットワーク作り

同じ地域で働く赤帽ドライバーや他の軽貨物運送業者とのネットワークを築くことで、情報交換や仕事の融通ができます。

組合の集まりや業界のイベントに積極的に参加し、人脈を広げることを心がけましょう。

まとめ:赤帽は慎重に検討してから始めよう

今回の記事では、赤帽はやめたほうがいいと言われる理由から、実際の収入や働き方の現実まで詳しく解説しました。以下に要点をまとめます。

  • 赤帽は収入が不安定で、初期費用も170万円前後と高額
  • 営業力と体力の両方が必要で、すべて自己責任の厳しい世界
  • 実際の年収は350〜600万円程度で、経費を差し引くと手取りはさらに少なくなる
  • 成功するには地域密着型のサービス精神と計画的な資金管理が重要
  • 安定収入を求める人や営業が苦手な人には向いていない
  • 十分な資金準備と市場調査を行ってから始めることが大切
  • 複数の収入源を確保してリスクを分散することも検討すべき

赤帽での働き方は、確かに魅力的な面もありますが、リスクも大きい選択肢です。自分の性格や能力、家族の状況などを総合的に判断して、慎重に検討することをおすすめします。

もし赤帽以外の選択肢も検討したい場合は、大手宅配会社の委託ドライバーやフードデリバリーサービスなど、他の軽貨物運送業についても調べてみてください。あなたにとって最適な働き方が見つかることを願っています。



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