二種免許とは?二種免許の種類5つと知っておきたい豆知識5つ



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二種免許について詳しく知りたいと思っていませんか。タクシーやバスの運転手になるために必要な資格として知られていますが、実際にはどのような免許なのでしょうか。

この記事では、二種免許の基本的な仕組みから5つの種類、取得方法、そして知っておくと役立つ豆知識まで詳しく解説します。運送業界で働くことを考えている方にとって、きっと参考になる情報をお届けします。

2025年9月からは教習時間が大幅に短縮され、最短3日で取得できるようになる予定です。今まさに二種免許取得を検討している方には、絶好のタイミングかもしれません。

二種免許って何?普通免許との違いを知ろう

二種免許は、お客さまを乗せて運転する仕事に必要な特別な運転免許です。普通の運転免許とは全く違う性格を持っています。

二種免許が必要な仕事とは

二種免許が必要になる仕事は、主に人を運ぶサービス業です。タクシーやハイヤーの運転手はもちろん、路線バスや観光バスの運転手も二種免許を持っていなければなりません。

最近では配車アプリを使った個人タクシーや、介護タクシーなどの需要も増えています。これらの仕事でも、お金をもらって人を運ぶ以上は二種免許が必要です。

代行運転の仕事も二種免許が必要な職種の一つ。お客さまの車を運転して自宅まで送り届けるサービスですが、これも有償での運送にあたります。

普通免許と二種免許の決定的な違い

普通免許は自分や家族、友人を乗せて運転するための免許です。一方、二種免許は「お金をもらって人を運ぶ」ための免許という点が大きく異なります。

二種免許の取得には、普通免許を持ってから一定期間の運転経験が必要です。2022年5月からは、この期間が3年から1年に短縮されました。

試験の難易度も普通免許より高く設定されています。お客さまの命を預かる責任の重さを考えると、当然のことかもしれません。

二種免許を取らずに営業運転するとどうなる?

二種免許なしで営業運転をすると、道路交通法違反になります。違反した場合の罰則は非常に厳しく、免許停止や罰金が科せられる可能性があります。

会社側も無免許運転をさせた責任を問われます。営業許可の取り消しなど、事業継続に関わる重大な処分を受けることもあるのです。

何より、お客さまの安全を守れません。プロの運転手として必要な知識や技術を身につけていない状態での運転は、事故のリスクを高めてしまいます。

二種免許の種類5つを詳しく見てみよう

二種免許には車両の大きさや用途に応じて5つの種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分の目指す職種に合った免許を選びましょう。

1. 普通第二種免許(タクシー・ハイヤー運転手の必需品)

普通第二種免許は、最も身近な二種免許です。タクシーやハイヤー、介護タクシーなどの運転に必要な資格として知られています。

乗車定員10人以下の普通自動車で営業運転ができます。個人タクシーを開業したい方や、タクシー会社で働きたい方にとって必須の免許です。

2025年9月からは教習時間が40時限から29時限に短縮される予定です。最短3日で教習所を卒業できるようになり、より取得しやすくなります。

2. 中型第二種免許(マイクロバス運転に必要)

中型第二種免許は、マイクロバスなどの中型車両で営業運転をするための免許です。乗車定員11人以上29人以下の車両を運転できます。

送迎バスや観光バス、福祉車両などの運転に必要です。ホテルや病院、介護施設などで送迎サービスを提供する際にも活用されています。

普通第二種免許よりも車両が大きくなるため、より高度な運転技術が求められます。死角の確認や車両感覚の習得が重要なポイントです。

3. 大型第二種免許(路線バス・観光バス運転手の資格)

大型第二種免許は、路線バスや観光バスなどの大型車両を運転するための最上位の免許です。乗車定員30人以上の車両を運転できます。

バス会社で働くためには必須の資格。路線バスの運転手や観光バスの運転手を目指す方にとって、避けて通れない免許です。

大型車両の運転には特別な技術が必要です。内輪差や外輪差の理解、長い車体での車線変更など、普通車とは全く違う感覚が求められます。

4. 大型特殊第二種免許(特殊車両での営業運転用)

大型特殊第二種免許は、特殊な構造を持つ車両で営業運転をするための免許です。一般的にはあまり馴染みがないかもしれません。

除雪車やクレーン車など、特殊な作業を行う車両での営業運転に必要です。自治体や建設会社などで需要があります。

取得者数は他の二種免許と比べて少ないため、専門性の高い資格として評価されることが多いです。

5. けん引第二種免許(トレーラーでの営業運転用)

けん引第二種免許は、トレーラーなどのけん引車両で営業運転をするための免許です。物流業界では重要な資格の一つです。

大型トラックにトレーラーを連結して運転する際に必要。長距離輸送や大型貨物の運搬で活用されています。

けん引車両の運転は高度な技術が必要です。バックでの車庫入れや狭い道での取り回しなど、特殊な技能を身につける必要があります。

二種免許を取得する条件と流れ

二種免許の取得には、年齢や運転経験などの条件があります。事前に確認して、スムーズに取得を進めましょう。

年齢制限と運転経験の条件

二種免許を取得するには、満19歳以上である必要があります。2022年5月の制度改正により、従来の21歳から2歳引き下げられました。

普通免許を取得してから1年以上の運転経験も必要です。こちらも制度改正により、従来の3年から大幅に短縮されています。

運転経験の計算では、免許停止期間は除外されます。安全運転を心がけて、違反をしないよう注意しましょう。

視力・聴力など身体的な条件

二種免許の取得には、普通免許よりも厳しい身体的条件があります。お客さまの安全を守るため、より高い基準が設けられているのです。

視力は両眼で0.8以上、片眼でそれぞれ0.5以上が必要です。眼鏡やコンタクトレンズの使用は認められています。

聴力は10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえることが条件。色彩識別能力では、信号機の赤・青・黄色が識別できる必要があります。

教習所での取得の流れ

多くの方は指定自動車教習所で二種免許を取得します。学科教習と技能教習を受けて、卒業検定に合格すれば教習所を卒業できます。

教習所卒業後は、運転免許センターで学科試験を受験します。合格すれば晴れて二種免許の取得です。

タクシー会社に就職が決まっている場合は、会社が教習所の手続きを代行してくれることが多いです。費用も会社負担になるケースがほとんどです。

一発試験での取得方法

運転免許センターで直接試験を受ける「一発試験」という方法もあります。教習所に通わずに済むため、費用を抑えることができます。

ただし、合格率は非常に低いのが現実。普通第二種免許の合格率は54.1%と、普通免許の74.5%と比べて大幅に低くなっています。

一発試験を選ぶ場合は、十分な準備と練習が必要です。運転技術に自信がある方でも、試験のポイントを理解しておくことが大切です。

二種免許の取得にかかる費用と期間

二種免許の取得を検討する際、気になるのが費用と期間です。自分の状況に合わせて計画を立てましょう。

教習所での費用相場

普通第二種免許を教習所で取得する場合、費用は20万円から25万円程度が相場です。地域や教習所によって多少の差があります。

大型第二種免許になると、30万円から40万円程度の費用がかかります。車両の大きさや教習の複雑さに応じて、費用も高くなる傾向があります。

多くのタクシー会社では、入社時に教習所の費用を会社が負担してくれます。就職先が決まっている場合は、費用の心配をする必要がないでしょう。

一発試験での費用

一発試験を選ぶ場合、受験料は数千円程度で済みます。教習所と比べると、大幅に費用を抑えることができます。

ただし、合格するまで何度も受験する可能性があります。受験のたびに費用がかかるため、結果的に教習所より高くなることもあるのです。

練習のために自動車学校のペーパードライバー講習を受ける方もいます。その場合は別途費用がかかることも考慮しましょう。

取得までの期間の目安

教習所で普通第二種免許を取得する場合、従来は最短6日程度でした。2025年9月からは教習時間が短縮され、最短3日で教習所を卒業できるようになります。

ただし、教習所卒業後に運転免許センターでの学科試験があります。試験日程によっては、実際の免許取得まで1週間程度かかることもあります。

一発試験の場合は、合格すればその日のうちに免許を取得できます。しかし、不合格の場合は再受験まで時間がかかることもあるでしょう。

会社負担で取得できるケースとは?

タクシー会社やバス会社に就職する場合、多くの会社が二種免許の取得費用を負担してくれます。入社後に教習所に通い、免許取得までの期間は日当が支給されることが一般的です。

会社負担で取得する場合は、一定期間の勤務が条件になることがあります。早期退職した場合は、費用の返還を求められる可能性もあるでしょう。

求人情報を確認する際は、免許取得支援の有無を必ずチェックしましょう。会社によって条件が異なるため、事前に確認することが大切です。

二種免許の試験内容と合格のコツ

二種免許の試験は普通免許よりも難易度が高く設定されています。しっかりと対策を立てて臨みましょう。

学科試験の特徴と対策

二種免許の学科試験は、普通免許の内容に加えて営業運転に関する知識が問われます。お客さまの安全を守るための法令や、接客に関する内容も含まれています。

問題数は95問で、90点以上が合格基準です。普通免許の90問・90点と比べて、より高い正答率が求められます。

過去問題集を活用した学習が効果的。営業運転特有の問題に慣れておくことが、合格への近道です。

技能試験で見られるポイント

技能試験では、安全確認の徹底が最も重要なポイントです。お客さまを乗せることを想定した、より丁寧な運転が求められます。

発進時や停車時の安全確認、歩行者への配慮、スムーズな加減速など、プロの運転手としての技術が評価されます。

路上試験では、実際の交通状況での判断力も問われます。危険予測能力や、適切な車間距離の維持などが重要なポイントです。

合格率を上げる勉強方法

学科試験対策では、営業運転に関する法令を重点的に学習しましょう。普通免許の知識だけでは不十分な部分があります。

技能試験対策では、教習所での指導をしっかりと受けることが大切。指導員のアドバイスを素直に受け入れて、改善点を意識しましょう。

模擬試験を活用して、本番の雰囲気に慣れておくことも効果的です。緊張せずに実力を発揮できるよう、十分な準備をしておきましょう。

不合格になりやすい理由と対策

学科試験では、営業運転特有の問題でつまずく方が多いです。普通免許の知識だけに頼らず、二種免許専用の教材で学習することが重要です。

技能試験では、安全確認の不足が不合格の主な原因。お客さまの安全を最優先に考えた運転を心がけましょう。

緊張による操作ミスも不合格の原因の一つ。リラックスして試験に臨めるよう、十分な練習を積んでおくことが大切です。

知っておきたい二種免許の豆知識5つ

二種免許にまつわる興味深い豆知識をご紹介します。これらの知識があると、より深く理解できるでしょう。

1. 二種免許があると給料が上がる理由

二種免許を持っていると、多くの会社で資格手当が支給されます。月額1万円から3万円程度の手当が一般的で、年収にすると12万円から36万円の差になります。

専門性の高い資格として評価されるため、基本給自体も高く設定されることが多いです。運送業界では、二種免許の有無が待遇に大きく影響します。

転職市場でも二種免許保有者は重宝されます。人手不足の業界だからこそ、資格を持っている人材の価値が高まっているのです。

2. 二種免許の更新は普通免許と同じタイミング

二種免許の更新は、普通免許と同じタイミングで行われます。別々に更新する必要がないため、手続きが簡単です。

更新時の講習内容は、普通免許よりも充実しています。営業運転に関する最新の法令や、安全運転のポイントなどが含まれています。

更新を忘れてしまうと、営業運転ができなくなってしまいます。更新時期をしっかりと把握して、早めに手続きを済ませましょう。

3. 二種免許を持っていると転職に有利な業界

タクシー業界やバス業界はもちろん、物流業界でも二種免許は重宝されます。特に人手不足が深刻な地方では、高い需要があります。

介護業界でも二種免許保有者のニーズが高まっています。デイサービスの送迎や、介護タクシーなどのサービスで活用されています。

観光業界でも二種免許は活かせます。観光バスの運転手や、観光タクシーの運転手として働くことができるでしょう。

4. 二種免許の歴史と制度の変遷

二種免許制度は1960年に始まりました。当初は営業用自動車の安全性向上を目的として導入されたのです。

2002年には指定自動車教習所での取得が可能になり、より多くの人が取得しやすくなりました。それまでは運転免許センターでの一発試験のみでした。

2022年には受験年齢が21歳から19歳に引き下げられ、運転経験も3年から1年に短縮されました。人手不足対策として、取得しやすい制度に変わってきています。

5. 海外での二種免許に相当する制度

アメリカでは「Commercial Driver’s License(CDL)」という制度があります。営業運転に必要な資格として、日本の二種免許に相当します。

ヨーロッパでは「Professional Competence Certificate(PCC)」という資格があります。バスやタクシーの運転手になるために必要な資格です。

韓国では「事業用運転免許」という制度があり、日本の二種免許とよく似た仕組みになっています。お客さまを乗せる営業運転には専門の免許が必要という考え方は、世界共通のようです。

二種免許取得後のキャリアパス

二種免許を取得した後は、さまざまなキャリアパスが開けます。自分の希望に合った働き方を見つけましょう。

タクシー業界での働き方

タクシー業界では、会社員として働く方法と個人タクシーとして独立する方法があります。会社員の場合は、安定した収入と福利厚生が魅力です。

個人タクシーは収入の上限がない反面、すべて自己責任になります。開業には一定の条件があるため、まずは会社員として経験を積むのが一般的です。

最近では配車アプリを活用したタクシーサービスも増えています。IT技術を活用した新しい働き方も選択肢の一つです。

バス業界での働き方

バス業界では、路線バスと観光バスで働き方が大きく異なります。路線バスは規則正しい勤務が特徴で、地域の足として重要な役割を担います。

観光バスは季節による繁閑の差があります。観光シーズンは忙しくなりますが、その分収入も期待できるでしょう。

送迎バスの運転手として、ホテルや病院、学校などで働く選択肢もあります。比較的短距離の運転が中心で、体力的な負担が少ないのが特徴です。

運送業界での活かし方

運送業界でも二種免許は活かせます。特に人を乗せる機会がある業務では、二種免許の知識が役立ちます。

引っ越し業界では、お客さまと一緒に移動することがあります。二種免許の安全運転技術が、サービスの質向上につながるでしょう。

宅配業界でも、お客さまとの接点が多い仕事です。二種免許で身につけた接客スキルが、顧客満足度の向上に貢献します。

独立・開業の可能性

個人タクシーとして独立するには、一定の条件を満たす必要があります。無事故無違反の期間や、営業経験年数などが求められます。

介護タクシーの開業も選択肢の一つ。高齢化社会の進展により、需要が増加している分野です。

運転代行業の開業も可能です。飲食店との提携や、地域密着型のサービス展開が成功の鍵になるでしょう。

二種免許に関するよくある疑問

二種免許について、多くの方が抱く疑問にお答えします。取得を検討する際の参考にしてください。

二種免許は難しいって本当?

二種免許の合格率は54.1%と、普通免許の74.5%と比べて低くなっています。しかし、しっかりと対策を立てれば決して取得不可能な資格ではありません。

教習所で適切な指導を受ければ、多くの方が合格できます。会社のサポートがある場合は、さらに取得しやすくなるでしょう。

難しいと感じる理由の多くは、営業運転特有の知識に慣れていないことです。専用の教材で学習すれば、十分に対応できます。

年齢が高くても取得できる?

二種免許に上限年齢はありません。60歳を過ぎてから取得する方も珍しくないのです。

ただし、身体的な条件を満たす必要があります。視力や聴力、運動能力などが基準を満たしていれば、年齢に関係なく取得できます。

年齢が高い方の場合、豊富な運転経験が試験で有利に働くことも多いです。落ち着いた運転技術が評価されるでしょう。

二種免許があれば必ず就職できる?

二種免許は就職に有利な資格ですが、必ず就職できるとは限りません。会社との相性や、その他の条件も重要な要素です。

ただし、人手不足の業界では二種免許保有者の需要は高いです。複数の会社を検討すれば、希望に合った職場が見つかる可能性は高いでしょう。

面接では、二種免許以外のスキルや人柄も評価されます。コミュニケーション能力や責任感なども大切な要素です。

更新を忘れたらどうなる?

二種免許の更新を忘れると、営業運転ができなくなってしまいます。仕事に大きな影響が出るため、絶対に忘れないよう注意しましょう。

更新期限を過ぎても、一定期間内であれば更新手続きが可能です。ただし、遅延理由書の提出が必要になることがあります。

更新を忘れないよう、スマートフォンのリマインダー機能を活用することをおすすめします。余裕を持って手続きを済ませましょう。

まとめ:二種免許は運送業界で働く人の強い味方

今回の記事では、二種免許について詳しく解説してきました。以下に重要なポイントをまとめます。

  • 二種免許は有償でお客さまを運ぶ営業運転に必要な資格
  • 普通・中型・大型・大型特殊・けん引の5種類がある
  • 2025年9月から教習時間が短縮され最短3日で取得可能
  • 取得には19歳以上で普通免許から1年以上の経験が必要
  • 合格率は54.1%と普通免許より難易度が高い
  • 資格手当により年収アップが期待できる
  • タクシー・バス・運送業界で幅広く活用できる

二種免許は運送業界で働く方にとって、キャリアアップの強力な武器になります。人手不足が深刻な業界だからこそ、資格を持っている人材の価値は今後も高まり続けるでしょう。

取得を検討している方は、まず自分の目指す職種に必要な免許の種類を確認してください。そして、教習所や会社のサポートを活用して、効率的に取得を進めましょう。



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