タクシーの流し営業で思うように売上が伸びない。そんな悩みを抱えているドライバーの方は多いのではないでしょうか。
流し営業は一見簡単そうに見えますが、実は奥が深い営業方法です。ただ街中を走り回るだけでは、ガソリン代ばかりかかって効率が悪くなってしまいます。
この記事では、タクシーの流し営業で売上をアップさせる4つのコツと、特に単価の高い長距離のお客さんを乗せる方法について詳しく解説します。効率的な営業方法を身につけて、収入アップを目指しましょう。
タクシーの流し営業って何?基本を知っておこう
流し営業とは、街中を走りながら手を上げているお客さんを見つけて乗せる営業方法のことです。駅のタクシー乗り場で待つ「付け待ち」や、無線で呼ばれる「配車」とは違って、自分から積極的にお客さんを探しに行く営業スタイルですね。
流し営業と他の営業方法の違い
タクシーの営業方法は大きく3つに分かれます。それぞれの特徴を理解しておくことで、状況に応じて使い分けができるようになります。
流し営業の最大の特徴は、自分の判断で営業エリアや時間帯を選べることです。付け待ちのように順番を待つ必要がなく、配車のように無線の指示を待つ必要もありません。
一方で、お客さんがいるかどうかは運次第という面もあります。計画的に動かないと、ただガソリンを消費するだけになってしまう可能性があります。
流し営業のメリット・デメリット
流し営業には多くのメリットがあります。まず、フットワークが軽いので無線配車にも対応しやすく、街中にいることで様々なチャンスを掴みやすいのが魅力です。
また、自分のペースで営業できるため、疲れたら休憩を取ったり、調子が良い時は積極的に動いたりと、体調に合わせて働けます。
デメリットとしては、毎日同じ場所や時間帯でお客さんを獲得できるとは限らないことです。天候や曜日、イベントなどの影響を受けやすく、収入が不安定になりがちです。
初心者でも始められる理由
流し営業は一見難しそうに見えますが、実は初心者でも始めやすい営業方法です。特別な技術や経験は必要なく、基本的なコツを覚えれば誰でも実践できます。
最近のタクシー会社では研修制度が充実しているところが多く、流し営業のノウハウを丁寧に教えてくれます。先輩ドライバーからのアドバイスも受けられるので、未経験でもすぐにコツを掴めるでしょう。
大切なのは、無計画に走り回るのではなく、戦略的に営業することです。人の流れや時間帯を意識して動けば、初心者でも効率よく稼げるようになります。
【コツ1】人が集まる場所を狙い撃ちする
流し営業で成功するための第一のコツは、人が多く集まる場所を狙うことです。当たり前のことのように聞こえますが、どこに人が集まるかを正確に把握している人は意外と少ないものです。
繁華街・オフィス街での効果的な流し方
繁華街やオフィス街は、流し営業の定番エリアです。特に平日の朝夕や深夜の時間帯には、多くのビジネスパーソンがタクシーを利用します。
東京なら新宿、渋谷、六本木、銀座といった繁華街では、夜間から深夜にかけて飲食店を利用するお客さんが多く見つかります。終電後の時間帯は特に需要が高まるので、積極的に狙いたいエリアです。
オフィス街では、大手町や赤坂、港区などの大企業が集まる場所が狙い目です。会社の役員や経費を使えるサラリーマンが多いため、長距離の利用も期待できます。
駅前エリアで乗客を見つけるポイント
駅前は人の流れが多い場所ですが、タクシー乗り場があるため流し営業では注意が必要です。乗り場から少し離れた場所で、急いでいるお客さんや荷物の多いお客さんを狙うのがコツです。
朝の通勤時間帯なら、駅から会社までの短距離でも需要があります。雨の日や暑い日、寒い日は特にチャンスが増えるので、天候を味方につけましょう。
終電後の駅前は、電車を逃したお客さんが多く集まります。この時間帯は長距離の利用も多いので、売上アップの大きなチャンスです。
病院・ショッピングモール周辺の狙い目時間帯
病院周辺は、意外と穴場のエリアです。通院される高齢者の方や、お見舞いに来られた方など、安定した需要があります。
大きな病院なら、診察時間の終了時刻に合わせて周辺を流すと効果的です。特に午前中の診察が終わる11時頃や、午後の診察が終わる17時頃は狙い目の時間帯です。
ショッピングモールでは、開店時間や閉店時間に合わせて営業するのがおすすめです。大きな荷物を持ったお客さんや、高齢者の方の利用が期待できます。
【コツ2】天候と時間帯を味方につける
流し営業で安定して稼ぐためには、天候と時間帯を意識することが重要です。お客さんの行動パターンは天気や時間によって大きく変わるからです。
雨の日は絶好のチャンス!狙うべき場所
雨の日は、流し営業にとって最高のチャンスです。普段は歩いたり自転車を使ったりする人も、雨の日はタクシーを利用する傾向があります。
商業施設やビジネス街では、「荷物が多くて歩きにくい」「商談があるので濡れたくない」といった理由でタクシーを利用する人が増えます。駅から少し離れた場所でも、雨の日なら需要が期待できます。
住宅街でも、買い物帰りの主婦の方や高齢者の方の利用が増えます。スーパーや病院の周辺を重点的に回ると、効率よくお客さんを見つけられるでしょう。
深夜帯の流し営業で売上を伸ばす方法
深夜帯は、流し営業で大きく稼げる時間帯です。終電を逃したお客さんや飲み会帰りの利用が多く、長距離の需要も高まります。
渋谷、新宿、六本木といった繁華街では、深夜でも多くの人で賑わっています。終電後もタクシーの需要が途切れることがないので、安定して稼げます。
深夜料金が適用されるため、同じ距離でも昼間より高い売上になります。また、深夜はタクシーの数も減るので競争率が低くなり、お客さんを見つけやすくなります。
朝の通勤時間帯に稼ぐコツ
朝の通勤時間帯は、短距離でも確実に稼げる時間帯です。駅から会社までの移動や、遅刻しそうになった時の利用が多く見られます。
オフィス街では、朝8時から9時頃にかけて需要が高まります。特に月曜日の朝は、週末の疲れが残っている人が多いため、タクシー利用が増える傾向があります。
住宅街から駅までの送迎も狙い目です。子供の送迎で忙しい主婦の方や、荷物の多いビジネスパーソンの利用が期待できます。
【コツ3】運転テクニックで乗客に気づいてもらう
流し営業では、お客さんに「空車」であることを気づいてもらうことが重要です。運転の仕方を少し工夫するだけで、お客さんの目に留まりやすくなります。
ゆっくり走って「空車」表示を見せる
流し営業の基本は、ゆっくり走ることです。急いで走ってしまうと、お客さんが「空車」の表示を確認する時間がありません。
特に人通りの多い場所では、歩行者のペースに合わせてゆっくり走るのがコツです。お客さんがタクシーを探している時は、車の左前に書かれている「空車」の文字を見ています。
信号待ちの時も、発進はゆっくりと行いましょう。急発進してしまうと、手を上げようとしているお客さんを見逃してしまう可能性があります。
車間距離を取って存在感をアピール
車間距離を取るのも、流し営業の重要なテクニックです。前の車にぴったりくっついて走っていると、「空車」の表示が見えにくくなってしまいます。
特に信号で停車する時は、前の車との間に十分な距離を取りましょう。お客さんから「空車」の表示が見えやすくなり、手を上げてもらいやすくなります。
再発進する時も、前の車との距離を保ちながらゆっくりと動き出すのがポイントです。この間にお客さんが気づいて手を上げてくれることがよくあります。
交差点での効果的な停車位置
交差点は、タクシーを探しているお客さんが多い場所です。できるだけ交差点の先頭で停車できるように心がけましょう。
先頭で停車することで、「空車」の表示が四方向から見えやすくなります。歩行者からも目立ちやすく、お客さんに気づいてもらいやすくなります。
ただし、安全運転が最優先です。黄色信号で無理に交差点に突っ込むのは危険なので、「迷ったら止まる」という意識を持つことが大切です。
【コツ4】イベント・電車の遅延情報を活用する
流し営業で効率よく稼ぐためには、その日のイベント情報や電車の運行状況をチェックすることが重要です。需要が高まるタイミングを逃さないようにしましょう。
ライブ・スポーツ会場での稼ぎ方
コンサートやスポーツの試合が行われる日は、大きなチャンスです。イベント会場周辺では、開始前と終了後に一気にタクシー需要が高まります。
開演前は、会場までの送迎需要があります。最寄り駅から会場までのルートを重点的に流すと効果的です。遠方から来ているお客さんも多いので、長距離の利用も期待できます。
終演後は、最寄り駅や繁華街への移動需要が一気に高まります。イベントのスケジュールを事前に把握しておき、終了時間に合わせて会場周辺で待機するのがコツです。
電車トラブル時の流し営業チャンス
電車の遅延や運転見合わせは、流し営業にとって大きなチャンスです。普段は電車を利用している人も、トラブル時はタクシーを利用する傾向があります。
遅延情報は、スマートフォンのアプリやラジオで随時チェックしましょう。特に朝の通勤時間帯に遅延が発生した場合は、駅周辺で多くの需要が見込めます。
運転見合わせの場合は、代替ルートを提案できるように準備しておくことが大切です。お客さんに喜んでもらえるだけでなく、長距離の利用にもつながります。
季節イベントに合わせた営業戦略
季節ごとのイベントも、流し営業の重要な要素です。花見、花火大会、クリスマス、年末年始など、人が多く集まるイベントは絶好のチャンスです。
花見の季節なら、公園周辺で宴会帰りのお客さんを狙えます。花火大会では、会場から駅までの移動需要が一気に高まります。
年末年始は、忘年会や新年会で深夜の需要が増えます。普段はタクシーを利用しない人も、特別な日には利用する傾向があるので、積極的に営業しましょう。
長距離のお客さんを乗せるメリットと注意点
長距離のお客さんを乗せることは、売上アップの大きなチャンスです。しかし、メリットだけでなく注意すべき点もあります。
長距離客で一気に売上アップできる理由
長距離のお客さんを乗せる最大のメリットは、1回の乗車で大きな売上を確保できることです。例えば、品川から八王子までの約47kmなら、料金は16,260円になります。
深夜料金が適用される時間帯なら、2割増しで2万円近い金額になります。日中の売上が思うように伸びなかった日でも、長距離のお客さんを1人乗せれば一気に挽回できます。
また、長距離の移動中は他のお客さんを探す必要がないので、運転に集中できます。道路状況が良ければ、効率よく稼げる時間になります。
遠距離割引や営業エリアの制限について
長距離の利用では、料金の割引制度があることを知っておきましょう。多くのタクシー会社では、一定金額を超えた場合に割引を適用しています。
例えば、9000円を超える金額については1割引きになる会社もあります。お客さんにとってはメリットですが、ドライバーの売上は少し下がることになります。
また、営業エリアの制限にも注意が必要です。他社の営業エリアへお客さんを送った帰りは、自社の営業エリア内へ向かうお客さんしか乗せられません。
乗車拒否できるケースを知っておこう
長距離の依頼でも、場合によっては乗車をお断りすることがあります。ドライバーの勤務時間や走行距離の制限があるためです。
1日の最高乗務距離は法律で決められており、これを超えると乗車をお断りしなければなりません。また、勤務時間の終了が近い場合も、安全上の理由で長距離の乗車をお断りすることがあります。
お客さんには事情を丁寧に説明し、他のタクシーを手配するなどの配慮をすることが大切です。
長距離のお客さんを見つける具体的な方法
長距離のお客さんに出会うのは簡単ではありませんが、狙い目の場所や時間帯を知っておくことで、チャンスを増やせます。
新幹線・空港アクセスエリアを狙う
新幹線の駅や空港周辺は、長距離のお客さんが多いエリアです。遠方から来ているお客さんが多く、目的地まで距離がある場合が多いからです。
新幹線の終電を逃してしまったお客さんは、翌日の大事な会議に間に合わせるために長距離のタクシー利用を選ぶことがあります。品川駅や東京駅周辺では、こうした需要が期待できます。
ただし、空港では公共交通機関を利用するお客さんが多いので、長距離の需要はそれほど高くありません。新幹線の駅周辺の方が狙い目です。
深夜の終電後に長距離客を捕まえるコツ
深夜の終電後は、長距離のお客さんを見つけやすい時間帯です。電車やバスがない時間帯なので、遠くまで帰る必要がある人はタクシーを利用するしかありません。
繁華街で飲み会を楽しんだ後、終電を逃してしまったお客さんが多く見つかります。特に金曜日や土曜日の夜は、長距離の需要が高まります。
オフィス街でも、残業で遅くなったビジネスパーソンの利用があります。会社の経費で利用する場合も多いので、長距離でも抵抗なく利用してもらえます。
ビジネス街での長距離需要の見極め方
ビジネス街では、VIPや会社の役員、経費を使えるサラリーマンが長距離を利用することがあります。赤坂、港区、銀座、六本木といった高級エリアが狙い目です。
朝の早い時間帯や夜遅い時間帯に、スーツを着たお客さんが手を上げている場合は、長距離の可能性があります。急いでいる様子のお客さんは、時間を重視してタクシーを選んでいることが多いです。
また、大きな荷物を持っているお客さんや、複数人で乗車するお客さんも長距離の可能性があります。出張や接待の帰りで、遠くまで移動する必要がある場合が多いからです。
流し営業で失敗しないための注意ポイント
流し営業で成功するためには、やってはいけないことも知っておく必要があります。効率的に稼ぐための注意点を確認しましょう。
無計画な流し営業は逆効果
流し営業で最も避けたいのは、無計画に街中を走り回ることです。目的もなく走っているだけでは、ガソリン代ばかりかかって効率が悪くなってしまいます。
需要のないエリアを走っても、お客さんを見つけることはできません。人の流れや時間帯を考えて、戦略的に営業することが大切です。
例えば、山手線のターミナル駅を拠点にして、お客さんを降ろしたら次のターミナル駅へ移動するといった計画的な動きが効果的です。
燃料費を考えた効率的なルート選び
流し営業では、燃料費も重要な要素です。長距離を走り回っても、それに見合う売上が得られなければ意味がありません。
効率的なルートを選ぶためには、お客さんを乗せる確率の高い道を把握することが大切です。人通りの多い大通りや、商業施設へのアクセス道路などを重点的に走りましょう。
また、渋滞に巻き込まれると燃料費が無駄になってしまいます。交通情報をチェックして、スムーズに走れるルートを選ぶことも重要です。
安全運転を最優先にする理由
流し営業では、お客さんを見つけることに集中しがちですが、安全運転を最優先にすることが何より大切です。事故を起こしてしまえば、売上どころではありません。
お客さんを探しながら運転する時は、前方不注意になりやすいので特に注意が必要です。歩行者や他の車両の動きにも十分気を配りましょう。
また、疲れている時は無理をせず、休憩を取ることも大切です。体調管理も流し営業で成功するための重要な要素です。
まとめ:流し営業をマスターして収入アップを目指そう
今回の記事では、タクシーの流し営業で売上をアップさせるコツと、長距離のお客さんを乗せる方法について詳しく解説しました。以下に要点をまとめます。
- 人が集まる繁華街・オフィス街・駅前エリアを狙い撃ちする
- 雨の日や深夜帯、朝の通勤時間帯を味方につける
- ゆっくり走って車間距離を取り、「空車」表示を見せる
- イベント情報や電車の遅延情報を活用してチャンスを逃さない
- 長距離客は新幹線駅周辺や深夜の繁華街で見つけやすい
- 無計画な流し営業は避け、効率的なルートを選ぶ
- 安全運転を最優先にして、体調管理も怠らない
流し営業は奥が深い営業方法ですが、基本的なコツを覚えれば誰でも実践できます。最初は思うようにいかないかもしれませんが、経験を積むことで必ず上達します。
今回紹介したコツを参考に、自分なりの営業スタイルを見つけてください。効率的な流し営業をマスターして、収入アップを目指しましょう。























